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第26話 川の帰りに女の子を拾った

作者: みみっく
last update 最終更新日: 2025-07-12 07:00:58

 エリーは優しく微笑みながら、ユウの背中から手を離した。

「はい。お疲れ様でした」とユウを洗い終えて満足そうに言うと、エリーは川の水で手を洗いながら、ユウに甘い微笑みを向けた。

 エリーに声を掛けられたので、つい後ろを振り向いてしまい、ユウの視線は目の前に現れたエリーの豊かな胸に吸い寄せられた! 目線は自然と胸に行く。

 色白で透き通るような肌に……薄ピンク色の乳首……あまりにもキレイすぎる。ぷっくらと盛り上がった胸は、見るからにやわらかそうで、彼の理性を揺さぶる。それに……体つきも女性らしい、美しく、そして官能的な曲線を描いていた。

 視線を下げるとアソコは足を閉じられており見れなかったが、瑞々しく艶めかしい太ももは、健康的な丸みを帯びており、水に濡れてさらに艶めかしく映る。そして、普段の服の下に隠されている、小さなへそが目に入った瞬間、ユウの心臓は高鳴り、全身を熱が駆け巡った。それは、まるで禁断の秘密を覗き見ているかのような背徳的な興奮だった。

「そんなに見ないでください! 恥ずかしいです……」と言い、エリーは両腕で胸を覆い隠した。その仕草すら、ユウには愛おしく見えた。

「キレイだから、ついな」とユウは申し訳なさそうに言いながらも、その表情は残念そうだった。

「そんなに見たいのでしたら……寝る時に見てください。ここですと人が来たら困りますので……」

「ああ、悪い……」……ん? え、夜見せてくれるの!? ユウの頭は喜びと驚きでいっぱいになった。

 水浴びが終わり、帰り支度をして、ユウは緊張しながらもエリーと手を固くつなぎ、帰路についた。

♢予期せぬ来訪者

 川の帰り道、エリーと手をつなぎながら、ユウは彼女の甘い言葉と、夜への期待に胸を躍らせていた。興奮を覚えて、なかなか落ち着かない。

 エリーもまた、ユウをちらちらと見ては頬を赤らめており、二人の間には甘く気恥ずかしい空気が流れていた。

 そんな時、前方からどこから入ってきたのか分からないが、疲れ切って衰弱し、ふらふらと歩いている女の子を見かけた。彼女の小さな体は、今にも倒れてしまいそうに見える。

 明らかに、いろいろとおかしい。こんな山奥で、子どもが一人で何をしているんだ? 両親はどこにいる? ユウはあたりを見渡すが、人の気配すら感じない。警戒心が彼の頭をもたげる。

 これは子どもを使った、エリーを狙った捜索や情報収集なのか? もしくは……この少女は暗殺者なのか? 父が言っていたが、子どもを利用した暗殺もあると聞いたことがある。かなり効果的で、相手は見た目で完全に油断している隙に毒や急所を一突きして逃げ出す、などと言っていたな。そんな疑念が、ユウの脳裏を駆け巡る。

「可哀想ですので……保護してあげませんか?」と、エリーが少女を哀れむ表情をして言ってきた。その優しい眼差しに、ユウは内心で葛藤する。

 ん……俺なら、普段なら迷わず保護するかもしれないが……この状況だと、いろいろな思惑が頭に浮かび、むしろ放置することを選びたい。しかし、エリーの純粋な優しさを前に、その選択はできなかった。

 エリーに押され、仕方なく少女を背に担ぎ帰宅した。これで、二人のイチャイチャした計画は無くなってしまったな、とユウは内心でため息をついた。

 気は乗らなかったが、布団に寝かせた女の子に回復魔法をかけた。敵だとしたら、これも織り込み済みなんだろうな……と、ユウは自嘲気味に思った。彼の警戒心は、未だ緩むことがなかった。

 普段ならば俺が夕食を作るのだが、この警戒すべき女の子の面倒をエリーに任せるのは危険すぎる。なので今日はエリーに夕食を作ってもらい、俺が少女の面倒を見ることにした。

 エリーは料理も最近覚えてきていたので、「任せても安心かな?」というレベルだ。エリーの方も、少女のことが気になるらしく、ちょこちょこと様子を見に来ていた。その度に、ユウは彼女に大丈夫だと目で合図を送った。

 しばらくすると、女の子がゆっくりと目を開けた。

「わたし、無事なんだ……?」と、驚いた表情で呟いた。その声は、か細く震えている。

「どうして、この山に?」ユウはド直球で、警戒を解かずに質問した。いつでも動けるように、彼の体は緊張していた。

「わ、わたし……捨てられたの。畑の作物が……獣に食い荒らされちゃって……お金がないの。それで……食べるものがなくて……山につれてこられて、置いていかれちゃった……」

 口調は淡々としているが、その目からは大粒の涙がとめどなく流れ落ちていた。その悲痛な訴えに、ユウの警戒心は少しずつ薄れていく。

 話は分かった。だが、子どもが一人、この山に入り森を抜けて、この辺りにたどり着けるものなのか? まあ、衰弱していて……さらに元々弱かった子どもということが、縄張りを荒らされるとか思われなかったのかもしれない。衰弱していて、完全に虫の息、というやつだったからな。その推測に、ユウは少し納得した。

 布団に寝かせるときに……悪いと思いつつも隅々まで調べさせてもらった。まったく何も持っていなかった。武器どころか、食料や飲み物さえも。その事実に、ユウの疑念はさらに薄れていった。

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